社名の由来について  

社名は、最初は唐詩などから引っ張ってこようと思ったのですが、そうすると思い入れたっぷりのクサーイ名前になってしまうので意味を捨てて語感でいくことにしました。それに、気骨のある明治生まれのジャーナリスト“桐生悠々”がいるのも、何の関わりがあるわけではないけれど、ちょっとうれしくなります。 


初めての本が出るまで 

「情報公開・個人情報条例運用事典」を1991年に出しました。1989年設立から2年目のことです。その間は、編集請負業務をやっていました。新しく出来た出版社は、数年でそのほとんどが姿を消すと言われています。ですから、「出版で得た金は出版に戻して、次作の資金に回す」ことを基本にすると決め、一冊目をすぐに出版することは、あえて避けたのです。  編集請負業務は今でも続けています。いろいろな企業や団体、個人から編集・制作業務を受託することは、世の中のニーズがどこにあるのか、出版が産業レベルでどのように動いているのかについての感受性を養うことにもなるし、企画のためのアンテナを張ることにもなるからです。 


法律書を作るにあたって 

いまは、『債権総論』(奥田昌道著)、『民法総則』(石田穣著)のような体系書、学生のニーズに合わせた『判例講義シリーズ』および『法学講義シリーズ』、わかりやすさを求めた『法学入門』(五十嵐清著)、『VIRTUAL憲法』(君塚正臣・藤井樹也・毛利透著)、『VIRTUAL会社法』(木俣由美著)など、大学の教科書になるような手堅い法律書が基本です。他には、法律実務家に向けた『詐害行為取消訴訟』(飯原一乘著)、『新 刑事手続』(全3巻)などがあります。  一方で、市民のための実用書も作りたいと思っています。この分野で本当にわかりやすくて使えるものはまだ少ないように感じます。文芸や経済の評論家はいますが、法律評論家というのはあまり聞いたことがありません。それほど法律の世界は、国民から遠く、まだ専門家と市民の間に大きな溝があります。司法改革のさなかにあって、それを埋められるような本が作れたらおもしろいだろうと思います。